新しい定義への模索
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/26 14:44 UTC 版)
もっと精度の高い定義として、現行のマイクロ波による定義から光に基づく定義に変更する研究が進んでいる。その候補としては光格子時計などが研究されており、国際度量衡局は、「秒の二次表現」(秒の新しい定義の候補)として、9種類を採択している。光格子時計としては、ストロンチウム格子時計とイッテルビウム格子時計の2つがある。 これの研究の進展により、10−18程度の精度を持つ時計が実現されようとしており、これをもとに、2026年(第28回国際度量衡総会が開催)か2030年(第29回国際度量衡総会が開催)を目途に、新しい秒の定義が採択される見込みである。 定義採択の条件としては、次の5つが挙げられている。 ~10−18 の相対不確かさの光時計が3つ以上出現すること。 3つ以上の異なる研究所において~10−18 の相対不確かさで,光時計の同等性を確認できること。 原子泉方式セシウム1次周波数標準器との比較において,3×10−16 以下の相対不確かさで,周波数が決定できること。 異なる光時計の周波数比が2つ以上の研究機関で 5×10−18 以下の相対不確かさで測定されること。そして,このような周波数比の測定の実績が5つ以上になること。 国際原子時 (TAI) への定期的な貢献が可能になること。
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