斥候を匿う
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/08 04:34 UTC 版)
ヨシュア記2:1-7によれば、ヘブライ人がシッテムに宿営し、エリコ攻略に向けてその反対側に位置するアラバまたはヨルダン渓谷で渡河の用意をしていたとき、ヨシュアはエリコの軍事力を量るため二人の斥候を送った。斥候たちは城壁と一体化している娼婦ラハブの家に滞在した。市の衛兵たちが訪れた時、ラハブは斥候たちを屋上にある亜麻の束の中に入れて隠した。(ヨシュア2:6)これは定められていたわけではない偶然であった。その頃は大麦の収穫期であり、 亜麻と大麦はヨルダン渓谷では同じ時に実るから、亜麻の茎束も一緒にそこに干してあったのであろう。 @media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}男は女の許可なしにはその家に入れないという東方のマナーに則り、[要出典]衛兵たちはラハブに斥候たちを引き渡すよう尋ねた。(ヨシュア記2:3)ラハブは衛兵たちを家に立ち入らせず、斥候たちは事なきを得た。 この時ラハブは斥候たちに次のように言った(ヨシュア2:9-13) 私は主があなた方にこの地をお与えになることを知っており、それは私たちを覆う大きな恐怖で、この国に住む者は皆あなた方への怖れに融けんばかりです。私たちはあなた方がエジプトから出るとき、主が紅海をどのように干上がらせたか聞きましたし、あなた方が完膚なきまでに破壊した、ヨルダンの東にあるアモリの二人の王、シホンとオグに何をしたか聞きました。それを聞くとき、主、あなた方の神は上は天に、下は地にまします神でいらっしゃると知り、私たちの心は融け、皆の勇気はあなた方のためにくじけるのです。 ですから、私があなた方に親切を示したことで、私の家族にも親切を示してくださると主にかけて私に誓ってください。私の父母、兄弟姉妹及びそれに属する者を助け、私たちを死から救ってくださるという確かな印を見せてください。 斥候たちはラハブに城壁から綱で吊り下ろされて脱出したが、その際「窓から赤い紐を垂らしておけば、攻略が殲滅戦になるとしてもあなたとその家族だけは助ける」と約束した。七日間にわたるヘブライ人たちの角笛と行進によってエリコの城壁が崩れ、住民たちが老若男女問わず虐殺された時(ヨシュア6:17-25)、ラハブとその家族は斥候たちの約束通り助けられ、ヘブライ人たちの一員に加えられた。
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