文字と記法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 09:37 UTC 版)
詳細は「ヘブライ文字」を参照 ヘブライ語の表記には22文字のヘブライ文字を使用する。同じセム語派に属するアラビア語と同様に、ヘブライ語は右から左に右横書きで書く。またヘブライ文字はアブジャドであるため、日本語や英語などと違って、子音を表す表記はあっても、母音を表す表記はないことが多く、言語の習得にはある程度の慣れが必要である。ヘブライ語の点字体系も存在する。 ニクダーと呼ばれる母音記号は存在はするが、通常のヘブライ語力があれば記号なしでも文章を読みこなすことは容易であるため、母音記号が付されているものは聖書や詩のほかは、辞書や教科書、児童書などの初学者向けのものに限られる。またこの母音記号の成立が古く、現代の発音とずれが生じているため、記号を打つのには専門知識が必要とされる。 古代イスラエルにおいては、フェニキア文字から派生した古ヘブライ文字がヘブライ語の表記に使用されていた。しかし紀元前6世紀のバビロン捕囚後、同系統のアラム文字へと表記体系が切り替わった。このアラム文字から派生したものが、現代において使用されるヘブライ文字である。なお、ヘブライ語の一種であるサマリア語を典礼言語としたサマリア人たちはこの時アラム文字への切り替えを行っておらず、その後も古ヘブライ文字から発展したサマリア文字を使用していた。
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