数学への誘い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/26 14:20 UTC 版)
13歳の時、バステューユ襲撃が起こり、都市の革命的な空気は彼女を引きこもらせた。気晴らしのために父の書庫に向かったところ、J・E・モンテュクラのL'Histoire des Mathématiques(数学の歴史)を見つけ、アルキメデスの死の話に興味をそそられた。 当時の純粋数学の全てといわれている幾何学の方法が、アルキメデスにとって非常に魅力的なものであれば、それは研究する価値のある主題であると考えた。よって父の書斎にある数学の本を全て徹底的に読み、ラテン語とギリシア語を独学し、ニュートンやオイラーなどの本でさえも読めるようになった。エティエンヌ・ベズーの Traité d'Arithmétique やジャック・アントワーヌ=ジョゼフ・クーザンの Le Calcul Différentiel も楽しんで読んだ。後にクーザンは彼女の家を訪れ、彼女の勉強を激励している。 両親はジェルマンが突然数学に惹かれたことに全く賛成しなかったが、それは、女性には不適当だと考えていたからであった。夜になると、両親は暖かい服や火を与えず寝室で勉強するのも妨げようとしたが、彼女は両親が去った後ロウソクを取り出し布団に包まり数学をした。リン・オッセンが書いているように、両親がソフィが「朝、机で寝ていて、インク入れのインクが凍っていて、石板が計算で埋め尽くされている」のを発見したとき、ソフィが本気で穏やかな気持ちであることに気づいたという。その後、母は隠れて彼女を支えていた。
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