数学の言語と自然言語
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/15 14:19 UTC 版)
20世紀の言語哲学の革新は、数学がしばしば言われるように科学の「言語」であるかどうかという問題への関心を新たにさせた。数学者や物理学者の多くは(また多くの哲学者も)「数学は言語である」という言明を正しいものと認めているが、言語学者は、この種の言明の意味を検討しなければならないと考えている。例えば、言語学が用いる道具は数学の記号体系全般には適用されない。すなわち数学は他の言語とは著しく異なる仕方で研究される。たとえ数学が言語であるとしても、それは自然言語とは異なるタイプの言語である。実際、数学という言語は明確かつ特定の意味を担わなくてはいけないから、言語学者が研究する自然言語よりも遥かに窮屈である。しかしながら、フレーゲとタルスキが数学的言語の研究のために案出した方法が、タルスキの学生であったリチャード・モンタギューや形式意味論の分野で研究している他の言語学者たちによって大幅に発展し、数学的言語と自然言語との違いは見かけほど大きくないかもしれないということを明らかにしている。 「言語哲学」も参照
※この「数学の言語と自然言語」の解説は、「数学の哲学」の解説の一部です。
「数学の言語と自然言語」を含む「数学の哲学」の記事については、「数学の哲学」の概要を参照ください。
- 数学の言語と自然言語のページへのリンク