教皇庁スタイル(ロタ裁判所)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/08/14 11:45 UTC 版)
「ロタ法廷」の記事における「教皇庁スタイル(ロタ裁判所)」の解説
大別して、①期日、猶予期間、②合議制・助言、の2つの特徴がみられる。①に関して、一つの訴訟事件は複数の期日に分けられ、そのことによって同じ日に複数の手続きを進めることができた。また、各開廷日の間で経過すべき期間を定め、さらなる迅速化を図った。②に関して、聴聞官は助言を必要とする判決に関して、裁判記録の状態と判決にとって重要な観点を提示する必要があった。同僚聴聞官は助言を文書にして提出するために12日の時間が認められた。なお、助言は判決まで秘密でなければならない。助言を必要とする判決として、ラツィオー・ユーリスでは終曲判決の前だけでなくあらゆる中間判決の前でも得るべきだとされていたが、実務で忠実に実行されることはなかったとされる。法的関係が明白で聴聞官がそれに疑いを持たない場合、助言は不必要で、両当事者に疑問点があったとしても聴聞官が吟味して疑念をもたなければ同様であった。ただし、教皇令の文言を遵守する意思を示すために、聴聞官間の決め事として、終曲判決には「われらが同僚聴聞官の助言と同意を得て」といった決まり文句を挿入した。
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