政党における書記
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/03 06:45 UTC 版)
共産主義政党においては最高幹部がこの名で呼ばれることが多い。その筆頭である党の書記長(かつて存在したソ連や東ドイツ)や総書記(中国)は最高権力者にあたる役職の名称となっている。北朝鮮やベトナムでは同義の役職名として「秘書」(朝鮮語: 비서、ベトナム語: Bí thư の漢字表記)があるが、日本語と中国語では「書記」と訳すことが一般的である。英語ではsecretaryと表記され、直訳すれば「秘書」であるが、アメリカの国務長官を “Secratary of State” と表記するように、「長官」ないし「大臣」といった意味も含まれている。 旧ソビエト連邦共産党の中央委員会書記は数名しか置かれず、その筆頭である書記長または第一書記は事実上の国家最高権力者だった。 会議の議事をまとめる書記がなぜ役職名になったのかいくつか説があるが、ヨシフ・スターリンの地位に由来するというのが有力な説となっている。ソビエト連邦共産党ではスターリン以外の党幹部は民衆への演説を重視してデスクワークを雑用とみなして嫌っており、スターリンが党の「雑務」を引き受けることになった。しかし、この「雑務」の中身は地方幹部の人事や資金の調達などであり、これらの決定権を掌握したことで最終的に書記が党の最高権力者の地位になったとされている。
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