揚水発電の効率
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/20 20:15 UTC 版)
揚水に必要な電力を用い、下池の水をポンプで上池に組み上げ、その水で発電する間には、機器類による損失や水路の摩擦損失で失われるエネルギーがあるため、電力のインプットとアウトプットには開きがあり、その比率を揚水効率と呼び、次式で表す。 η = η T G × η T P × H g / H p {\displaystyle \eta =\eta _{TG}\times \eta _{TP}\times H_{g}/H_{p}} η {\displaystyle \eta } : 揚水効率 η T G {\displaystyle \eta _{TG}} : 発電運転時機器効率 η T P {\displaystyle \eta _{TP}} : 揚水運転時機器効率 H g {\displaystyle H_{g}} : 有効落差 H p {\displaystyle H_{p}} : 全揚程 揚水効率は、機器の種類や水路の長さなどの地点特性により変わるが、上記の機器効率がそれぞれ90%前後、水路損失が総落差の5%程度となるので、およそ70%程度になることが多い。 なお、揚水効率が1ではないことをもって、揚水発電システムの存在意義を否定するのは早計で、発電システムではなく電力貯蔵システムと捉え、蓄電池など類似システムとの比較で総合的に考量すべきものである。
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