経済運用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/20 20:15 UTC 版)
一般的に電気は1日の昼間に多く消費され、夜間は需要が小さくなるため、ピークとオフピークには大きな差ができる。しかし、電力エネルギーは発電と消費がほぼ同時であり貯蔵しておくことが難しいエネルギーである。そのため電力会社は仮にピークの時間が僅かであっても、そのピークに対応できる発電設備を保有しなくてはならない。それゆえピークに備えた電力設備は大部分の時間で利用されないため、設備利用率は一般的に低く、設備投資の削減の観点からもピークとオフの差は小さいことが望ましい。 設備利用率が特に悪化する夜間に既存発電設備の発電する電力で水をくみ上げ、需要がピークとなる昼間に発電を行うことで、ピークとオフピークの差を埋めることができ、設備利用率の全体的な向上が図れる。しかし、揚水発電の効率が約70%のため、揚水発電は他の供給元の発電所の供給値段の約1.5倍の価格で発電するため、恒常的な設備利用率の向上は電気代の高騰を招くため、電力構成で基幹となりうる「ベース電源」として電力需要に合わせて頻繁に出力を変えることができない原子力発電所や揚水発電と組み合わせることが多い。
※この「経済運用」の解説は、「揚水発電」の解説の一部です。
「経済運用」を含む「揚水発電」の記事については、「揚水発電」の概要を参照ください。
- 経済運用のページへのリンク