排中律とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 排中律の意味・解説 

排中律

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/28 05:09 UTC 版)

排中律(はいちゅうりつ、: Law of excluded middle: Principe du tiers exclu)とは、論理学において、任意の命題 P に対し「P であるか、または P でない」という命題は常に成り立つという原理である。


  1. ^ 「Pであるか、あるいはPでない」の否定から、「Pでない」ことと「『Pでない』でない」こと(すなわち P¬¬P)の両方が導かれるため、これは矛盾となる。以上の議論は全て直観主義論理の公理から導かれるため、「Pであるか、あるいはPでない」の二重否定は直観主義論理においても真である。
  2. ^ 直観主義論理においても二重否定の導入 P → ¬¬P は真である。ここから、Pの三重否定とPは矛盾することが従うため、¬¬¬P ならばPでないことが成り立つ。
  3. ^ 日本の高校数学では指数関数(数学II)の学習でその存在を自明のものとして扱うが、冪指数に無理数がくる数の存在証明、有理数であるか無理数であるかの証明は本文にある通り容易なことではない。ゲルフォント=シュナイダーの定理も参照。
  1. ^ 中村元「排中律に関するインド論理家の見解」(印度學佛教學研究、1982年30巻2号 p.516-521)[1]PDF-P.1
  2. ^ ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「排中律」[2]。但しLaw of the excluded thirdの邦訳として紹介されているわけではない点に注意。
  3. ^ 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)「排中律」石本新[3]
  4. ^ ここに充足理由律を加えde:Denkgesetze(独:「思考の原理」、思考の四原則)と呼ぶことがある。
  5. ^ Almossawi, Ali (2014). An Illustrated Book of Bad Arguments (2 ed.). The Experiment. p. 18. ISBN 9781615192250. https://bookofbadarguments.com/ 2023年10月28日閲覧。 
  6. ^ アリ・アルモサウィ; 南学正仁 (訳). “絵で見てわかる誤謬の事典”. p. 18. 2023年10月28日閲覧。
  7. ^ 例えば、Megill, Norm. Metamath: A Computer Language for Pure Mathematics, footnote on p. 17,[4] and Davis 2000:220, footnote 2.
  8. ^ 3 つの主義(ラッセルとホワイトヘッドの論理主義、ブラウワーの直観主義、ヒルベルトの形式主義)を比較分析する過程で、クリーネは直観主義とその提唱者ブラウワーに目を向け、直観主義者たちからの、排中律を「完全な無限」についての議論に適用することへの異議、に目をむけている。
  9. ^ 本来 Reichenbach が使った記号は V を逆さにしたものだが、現在ではそれは論理積の意味になる。Reichenbach は論理積の記号としては Principia Mathematica と同じ「ドット」を使っている (cf. p. 27)。Reichenbach は同一性の否定として p. 35 で排他的論理和を定義している。 "⊕" は本来、2進数のキャリーのない加算を意味し、一桁の2進数では排他的論理和と等価である。他にも "≢" や "≠" といった記号が使われる。


「排中律」の続きの解説一覧


このページでは「ウィキペディア」から排中律を検索した結果を表示しています。
Weblioに収録されているすべての辞書から排中律を検索する場合は、下記のリンクをクリックしてください。
 全ての辞書から排中律 を検索

英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「排中律」の関連用語

排中律のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



排中律のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの排中律 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS