バートランド・ラッセルと『数学原理』
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/15 14:29 UTC 版)
「排中律」の記事における「バートランド・ラッセルと『数学原理』」の解説
バートランド・ラッセルは「排中律」と「矛盾律; law of contradiction」を区別した。The Problems of Philosophy において、彼はアリストテレス的意味において自明な3つの思考の法則を挙げている。 同一性の法則 無矛盾律: 「ある事象がある属性を持つと同時に持たないということはあり得ない」 排中律: 「全ての事象は、ある属性を持つか持たないかのどちらかである」 これら3つの法則は自明な論理原則の例である(p. 72) これは少なくとも二値論理では正しい(例えば、カルノー図を参照)。ラッセルの第二の法則は第三の法則で使われている非排他的論理和の「中間」を排除している。そして、これは Reichenbach が一部の論理和を排他的論理和に置換すべきであると主張する根拠となっている。 この問題について Reichenbach は次のように書いている。 排中律 (x)[f(x) ∨ ~f(x)] は、主要な項が網羅的ではないので、冗長な論理式である。この事実は、一部の人が (29) を非排他的論理和で書くことを不合理と感じる理由であり、排他的論理和で書きたがる理由である。 (x)[f(x) ⊕ ~f(x)], ここで、" ⊕ " という記号は排他的論理和を意味する。 この式は網羅的であり、より厳密である。(Reichenbach, p. 376) (30) における "(x)" は当時の全称記号である。 アリストテレスとラッセルは古典論理の特性を信じていたが、それは全ての文が真か偽のどちらかであるという暗黙の前提に依存している。
※この「バートランド・ラッセルと『数学原理』」の解説は、「排中律」の解説の一部です。
「バートランド・ラッセルと『数学原理』」を含む「排中律」の記事については、「排中律」の概要を参照ください。
- バートランド・ラッセルと『数学原理』のページへのリンク