反必然的な言明
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/15 14:15 UTC 版)
反必然的な言明 (counternecessary statement) は、先行条件節が単なる偽ではなく必然化である(または帰結節が必然的に真である)反事実条件節である。 これについて議論するため、以下の二つの事例を仮定する: 1. 直観主義は偽である。 2. 排中律は真である。 推定されるように、これらの言明はどちらも「その言明が真(偽)ならば、その言明は必然的に真(偽)である」という性質を持つ。 ここから、以下の二つの事例が仮定される: 1'. 直観主義はすべての可能世界で偽である。 2'. 排中律はすべての可能世界で真である。 ここで、以下の言明を考える。 3. もし直観主義が真ならば、排中律が成立する。 これは直感的に偽である。直観主義の基本的な教義の一つはまさに排中律が成立しないということである。この言明が次のように修正されることを考える: 3'. 直観主義が真であるすべての可能世界は排中律が成立する可能世界である。 これは (1') または (2') を与えると漠然と成立する。 ここで、可能世界に加えて不可能世界について考える。 (1') 直観主義が真である不可能世界が存在すること、および (2') 排中律が偽である不可能世界が存在することは互いに両立する。これは次の解釈を生む: 3*. 直観主義が真であるすべての(可能または不可能)世界は排中律が成立する(可能または不可能)世界である。 これは、直感的に直観主義が真であり排中律が成立しない不可能世界が存在するため、正当ではないようである。
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