反応が起こる対象
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/14 14:49 UTC 版)
SN1反応は中心の炭素にかさ高い置換基が結合していて立体障害のためSN2反応が起こりにくい時に起きやすい。さらに、かさ高い置換基によって立体ひずみ(英語版)が小さくなり、カルボカチオンの生成速度が大きくなる。生成したカルボカチオンは誘起効果(英語版)とアルキル基の超共役によって安定化される。ハモンドの仮説ではこれによってカルボカチオンの生成がさらに加速するとされている。ゆえに、SN1反応は三級の炭素が反応する場合に優先的に起こり、二級の炭素が弱い求核剤と反応する場合も起きる。 SN1反応が優先して起こる反応の例として、濃塩酸を使ってジオールのヒドロキシ基を塩素原子に変えて2,5-ジクロロ-2,5-ジメチルヘキサンを合成する反応がある。 α位とβ位で置換が起こり、SN2反応ではなくSN1反応が起こる。
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