捕虫の方法について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/04 14:24 UTC 版)
本属の捕虫方法は迷路罠式などと言われ、また英語ではeel trap(ウナギ籠)、あるいはLobster-pot(エビ取り籠)と呼ばれる(いずれも戻り籠のタイプ)。これは食虫植物では他に例を見ないものである。上述のように本属の捕虫器は管状で下向きに伸びて先端が逆Yの字に分枝している。これが水中、あるいは湿った土中に伸びる。この両腕は螺旋状に捩れ、その側面には狭い割れ目が口を開く。またこの螺旋状の筒を接続するのが竹の節状の細胞である。入り口近くの内壁には剛毛が内向きに生えており、侵入した小動物が出にくくなっている。そのために小動物は次第に内部に向かって追い込まれる。柄の中央部は膨大してこれが食虫器となる。内壁はクチクラに覆われ、そこに腺が多数あり、消化吸収に与る。消化酵素としてはエステラーゼ、酸性フォスファターゼ、プロテアーゼなどが知られている。 捕獲された小動物はおそらくは嚢内の酸素欠乏によって死亡し、その後に酵素によって分解され、吸収される。 近藤・近藤(2006)はG. filiformisに関しての記述で、これを『”コルク栓抜き”様螺旋階段状』と言っている。
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