振幅変調(AM・SSB)受信機
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/02 03:13 UTC 版)
「自動利得制御」の記事における「振幅変調(AM・SSB)受信機」の解説
AM・SSB受信機では、IF増幅器にAGCの機能を持たせるのが一般的である。検波器で得た受信レベルの信号をIF増幅器にフィードバックし、能動素子の利得を決めるパラメータ(バイポーラトランジスタのβ、FETのYfs等)を制御する。バイポーラでは線形性に優れたAGC特性を持つ専用素子、FETではDual-gate素子を用い、第2ゲートの電圧によりYfsを制御する実装が多い。 一般に、AGCが動作すると副作用としてIF増幅器の動作点が変化する。動作点が能動素子の電流を増やす(電圧を減らす)方向に働くものをフォワード型AGC、電流を減らす(電圧を増やす)方向に働くものをリバース型AGCと呼ぶ。 AGCが強く動作すると、フォワード型では電圧の減少、リバース型では電流の減少によりIF増幅器が飽和するため、混変調を生じる恐れがある。このため、以下の対策がしばしば用いられる。 Q値が高い共振器をIF増幅器の負荷とする。この場合、IF増幅器は狭帯域となる。 IF増幅器のうち、初段のAGCを減らす。AGCが動作した場合、最も大きな信号を入力するのは初段になるため、ここが最も飽和しやすくなる。 適切な特性を持つDual-gate FETおよびバイアス手法を選ぶことにより、AGCによるドレイン電流の変化を抑える。
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