技術移転型開発
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/24 01:43 UTC 版)
一般的に開発の分野における「技術移転」とは、貧困、インフラの未整備、低い生産性など開発途上国が抱える課題の解決のために、技術を有する先進国側の組織が教育、訓練を通して、途上国側の組織に技術を伝達して、そこでの定着、普及を図ることを指す。 慈善型開発が、目前の悲惨な状況を解決すべく偶発的に始まり、あまり計画性を持たずに進められるのに対して、技術移転型は当初より受益者のニーズを把握して、より計画的、専門的に進められる開発のアプローチである。最終的には何らかの技術移転を通して、受益者の自立がめざされている。その意味では官民を問わず、現在行われている開発プロジェクトのほとんどが技術移転型に分類される。 技術移転型の場合に、受益者の意見を把握することはあっても、最終的なプロジェクトの決定権は、プロジェクトを行う側にあることが特徴である。参加型開発が、当初より受益者である住民の参加を促し、開発プロジェクト自体の企画、運営、評価のプロセスに住民の参加を図るのと対照的である。
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