手話通訳騒動
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/12 06:38 UTC 版)
「ネルソン・マンデラの死」の記事における「手話通訳騒動」の解説
追悼式で各国首脳が追悼演説を行う壇上の側には聴覚障害者のために手話通訳が控えていたが、手話通訳を務めたタマサンカ・ジャンティ(ドイツ語版)の手話がデタラメであることが判明し、「国家の恥」として騒ぎになった。南アフリカ聴覚障害者協会(英語版)は、ジャンティが「手話通訳を侮辱している」と述べ、「聴覚障害者たちは怒っている」と批判した。デイリー・テレグラフが専門家に解読を依頼したところ、全ての動作が完全にデタラメで、かろうじて意味を成していたのは「子供」という一語だけだったという。これに対し、ジャンティを雇用した経緯や警備上の観点から批判の声が挙がった。 12月12日にジャンティは取材を受け、「統合失調症が原因で幻覚を見たために正確な手話を行うことが出来なかった。大変申し訳なく思っている」と述べた他、「2006年ごろから19か月間精神病院に入院していた」とも述べている。しかし、彼は取材の中で「自分は手話のチャンピオンだ」と発言している。同日、障害者政策担当副大臣は「スピーチの過程で間違いが起きた」ことを認めたが、「彼は基礎的な手話通訳資格を所持しているので、偽物というのは妥当ではありません。彼は最初は上手くやりましたが、次第に疲れてしまいました。以前は裁判所で手話通訳を務め、上手くやりとりしていました」と述べ、ジャンティが偽物であるという指摘は否定した。13日にeNCAテレビ(英語版)はジャンティが過去複数の罪で起訴されたことがあると報じたが、いずれの罪も無罪または起訴が取り下げられている。
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