戦闘の法則
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/30 16:02 UTC 版)
戦闘における勝敗が戦力の優劣によって決定付けられることを示した数の法則(Law of numbers)はクラウゼヴィッツによって提唱された。彼の見解によれば、部隊の数量が勝利を決定し、数的な優位性こそが唯一の勝利の原因である。またクラウゼヴィッツは戦闘を分析する上では部隊の性質にも着目することで、この数の法則は時代や地域を問わずあらゆる戦闘に一般的に適応可能であることを主張する。クラウゼヴィッツのこの理論は後に戦闘の理論として明確に整理されることになり、部隊の戦闘能力は両軍のそれぞれの数的な戦力と戦力の性質、そして戦闘に影響を及ぼす環境変数の積によって求められ、青軍と赤軍の両軍の部隊の戦闘能力を割った数が戦果として求められることを明らかにした。これを数式として表すと次のようになる。 O = N r V r Q r N b V b Q b {\displaystyle O={\frac {N_{r}V_{r}Q_{r}}{N_{b}V_{b}Q_{b}}}} Nは部隊の兵員、Vは戦闘に影響する環境の変数、Qは部隊の特性、rは赤軍、bは青軍、Oは戦闘結果であり、戦闘結果が両軍の戦闘能力によって定量的に決定されることが分かる。同様の法則化はランチェスターによるランチェスターの法則やオシポフによるオシポフ方程式としてまとめられている。
※この「戦闘の法則」の解説は、「戦闘」の解説の一部です。
「戦闘の法則」を含む「戦闘」の記事については、「戦闘」の概要を参照ください。
- 戦闘の法則のページへのリンク