戦闘の概念
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/30 16:02 UTC 版)
戦闘の理論において戦闘の本質をはじめて哲学的に定義したクラウゼヴィッツは戦争との関係から戦闘の性格を捉えている。クラウゼヴィッツの見解によれば、戦争とは政治の延長として位置づけられており、政策の道具として戦争が特徴付けられることを論じており、これを現実の戦争と呼んでいる。同時にクラウゼヴィッツは政策の道具として戦争を見なさずあくまで政治に対して孤立的な行動として戦争を見なした場合、戦争本来の性格が無制限の暴力にあることを明らかにして絶対戦争として定式化した。彼の戦闘の基本的な概念は絶対戦争と同様に本来の性格が敵の殲滅に他ならないことを論じている。なぜならば、「戦闘は即ち闘争であり、この闘争の目的は敵の撃滅もしくは征服である」ためであり、これが戦闘の最も簡潔な概念であると定義づけた。彼にとって戦争におけるあらゆる戦略的な行動は戦闘に行き着くのであって、個々の戦闘はその規模を問わず、戦争全体の目的に従属する目標のために行われる。
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