情報リテラシー教育
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 14:55 UTC 版)
大学図書館が利用者の学習・研究活動に資するためには、利用者自らが図書館の利用方法に通じている必要があり、そのために利用者教育が必要とされる。日本では医学・薬学系図書館が利用者教育に早期から熱心であったが、これは研究活動においてMEDLINEなどのデータベースの利用が不可欠であり、基礎的な素養として文献の検索能力が求められてきたためである。大学図書館でも公共図書館と同様にレファレンス・サービスを行うが、大学図書館においては質問に対する回答そのものを提供する「直接情報提供サービス」のほかに、情報の見つけ方を教える「利用者教育」もその一環となる。日本ではかつて利用者に対する十分なリテラシー教育を伴わないままに、「利用者教育」の名目を盾に、ただ目録を見るよう指示するだけのレファレンス・サービスが横行してきたが、各種オリエンテーションやガイダンスを通じて利用者に図書館の利用方法について指導することで、大学図書館が利用者のリテラシー教育に参画するようになってきた。1996年の『大学図書館における電子図書館機能の充実・強化について (建議)』では、「大学図書館は,これら電子的教材作成,情報リテラシー教育及び学生の自主学習等に対する支援において,その一翼を担うことが求められている」と、大学図書館が果たすべきリテラシー教育の役割について言及しており、大学図書館の協力のもと、利用者教育を行う体制の整備の必要性を指摘している。2001年日本図書館協会によって出された『図書館利用教育ガイドライン 合冊版』では、総合的なリテラシー教育の必要性を唱え、印象付けから情報表現法に至るまでの5つの段階で、大学図書館が行う利用者教育の目標を明文化すべきであるとした。
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