性的対象化の使われ方の変化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 09:50 UTC 版)
「性的対象化」の記事における「性的対象化の使われ方の変化」の解説
江口聡は、性的モノ化・性的対象化は、キャサリン・マッキノンとアンドレア・ドウォーキンが問題視した時点(1980年代~1990年代)では、女性をその性的機能やセクシュアリティによってのみ評価し、男性の空想や理想を現実の女性に押しつけることを意味していたが、2006年では女性を身体的・性的に魅力的とみなし、それを称賛することにまで拡張されてしまっているとする。 フェミニストで武蔵大学社会学部教授の千田有紀は、2018年にTwitterで以下のように述べた。 いまのジェンダー論で女性を「弱者」とはおかない。ポスト構造主義を経由して、女性も男性もそのコンテキストによって、弱者になったりならなかったりする。弱者の権力もある。 そもそも女性としての利益、アイデンティティ、解法の目的などを置かないところ、置けないことは確認事項である。(2018年10月8日) 性的搾取や女性差別などの言葉はあまり使わない。ジェンダーと言う概念からすると、女性、男性が総体として差別されるなどの思考法をさけるためである。労働の搾取なら理解可能だが、性的搾取は概念としてふわっとしすぎな感じがする。ときにセクシュアリティに着目して性的な鑑賞物とすることまで、広く含めて使う人がいるので、ここまで拡大されると、概念として拡散してしまう気がする。(2018年10月12日)
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