微細加工技術(びさいかこうぎじゅつ)(submicron technology)
半導体チップの小型化とともに単位体積あたりの集積度を向上させるために微細加工技術が応用されている。いかに小さな半導体回路を実現できるかで、製品の性能が左右される。
現在、パソコンの心臓部にあたる中央演算処理装置(CPU)は、わずか130ナノメートルほどの加工技術で製造されている。1ナノメートルとは、1ミリメートルの100万分の1の大きさで、原子や分子に迫るスケールだ。CPU内部のトランジスタ配線は、この程度の間隔で加工されている。
半導体チップ内部のトランジスタの間隔を小さく加工できれば、複雑な電子回路を1か所にたくさん埋め込むことができる。半導体製品の性能アップのためには、このような微細加工技術が欠かせないため、メーカー各社はしのぎを削っている。
(2002.08.20更新)
微細加工技術
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/20 09:51 UTC 版)
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概要
微細加工技術には従来の機械加工技術だけではなく、フォトリソグラフィ、電解加工等が含まれる。
微細加工技術の種類
フォトリソグラフィ
ステッパーによる縮小露光によってフォトレジストを塗布したシリコンウエハー等の材料の表面に露光して、エッチングによって微細な電子回路を形成する。
電子線による直接描画
真空中で電子線によって直接フォトレジストを塗布した材料上にパターンを形成する。走査にはラスタースキャンとベクタースキャンがある。主にフォトリソグラフィのマスクパターンの製造に用いられる。
ナノインプリンティング
微細加工によってパターンが刻まれたマスクをウエハーに重ねて転写する事で従来のフォトリソグラフィでの露光プロセスを代替する。
マスクレス リソグラフィ
パターンが刻まれたマスク使用せずにウエハー上にパターンを形成する。マスクが存在しないのでパターンの形成に柔軟性がある反面、生産性は劣る。
干渉リソグラフィ
X線リソグラフィ
紫外線露光よりも分解能が高くなる事が期待されるが、縮小露光が出来ないのでマスクの製造が課題になる。
集束イオンビーム
収束したイオンビームによって直接パターンを作成する。柔軟性があるものの、生産性は低い。
多光子リソグラフィ
レーザー光によってパターンを形成する。
コンピューテショナルリソグラフィ
コンタクトリソグラフィ
縮小投影型露光装置(ステッパー)を使用せずにマスクを直接ウエハー上に載せて露光する。初期の集積回路や液晶パネルの露光工程で使用されていたが、集積度の向上やマスク表面に付着した塵が歩留まりに影響を与えるためステッパーによる露光によって置き換えられたが、近年、ステッパーの解像度向上の限界によりナノインプリント リソグラフィによって再登場しつつある。
用途
関連項目
「微細加工技術」の例文・使い方・用例・文例
微細加工技術と同じ種類の言葉
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