復帰工作
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/16 07:27 UTC 版)
長谷川から辞職の話を聞かされた岸信介や長谷川峻は、「左傾化する共同に対抗する意味で、時事の存在は貴重である」として翻意を促した。一度は辞職を決意したものの、この闘争には言論界の行く末が懸かっていると感じた長谷川は、直ちに取締役への復帰に向けて動き出した。 反長谷川派の職制は新組合と共に「時事通信社再建株主連盟」を結成。対する長谷川らは、「腹心が組合側によって監禁・暴行を受けた」と刑事告訴して対抗したが、大方の支持は「再建連」に傾いていた。 「再建連」は新しい取締役を選任するため、速やかに株主総会を開催するよう要求した。これに基づき7月17日に開催された臨時株主総会で、かつて長谷川に疎んじられた福岡支社長の佐藤達郎を含む9名が取締役に選ばれた。そして、総会直後の取締役会で、佐藤が代表取締役に選出されたのである。 代表権を剥奪された長谷川は9月30日、時事を退社した。 長谷川は退職金として5,000万円を支給するよう要求して新経営陣と争ったが、認められたのは半額の2,500万円に留まった。しかも、当座の支給額は1,500万円のみで、残りは時事への敵対行為を行った場合は直ちに支給を打ち切るとの条件が付いていた。
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