徒長(とちょう)
作物が初期育成の段階で、高温多照の好条件によって軸茎が太く長く伸び過ぎてしまうことです。結果的にはそれに養分をとられるので分枝数もあまり多くならず、むしろ開花結実の時期に肝心なところに養分が行きわたらないため予期した程の収穫が得られないことがあります。徒長
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/19 00:37 UTC 版)
徒長(とちょう)とは、植物の伸長成長が勝り、内容の充実を伴わない成長を指す農業・園芸用語である。
概要
徒長は、高温、弱光、多湿、多窒素条件下で発生しやすい。
徒長した植物は柔らかく、細長いという特徴がある。近年の省力・軽作業化を目的とした全自動移植機や収穫機の普及に伴い、機械定植では苗のサイズに制限があり、大きすぎる苗や徒長苗は植え痛みしやすい。
発生抑制
徒長の問題は、セル成形育成苗[1]の普及に伴って大きくなり、1980年代後半から1990年代前半にかけて多くの研究が行われた。
ウニコナゾール、パクロブトラゾールなどの矮化剤(植物生長抑制剤)が、キュウリ、イチゴ、キャベツ、ブロッコリー、トマト、ナス、レタスなどで育苗時の徒長防止や健苗育成に試験的に用いられていることが知られている。また、接触刺激も徒長抑制に効果的である。植物に対して物理的な刺激を加えると、内生エチレンが生成されて植物の茎、葉、根などの生長が抑制される。その他に、セル成形苗の肥料制限や光質[2]を利用した徒長抑制の研究も報告されている。
参考文献
- 健苗の育成と苗の高付加価値化 - Regulation of plant growth & development 42(2), 176-182, 2007-12-20
脚注
注釈
出典
- ^ “セル成型苗”. ルーラル電子図書館. 2025年4月19日閲覧。
- ^ 雨木若慶 (2005年7月1日). “植物の生長・発育と光質の関係”. 教員コラム. 東京農業大学. 2025年4月19日閲覧。
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