干渉測定
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/10 12:14 UTC 版)
「アルバート・マイケルソン」の記事における「干渉測定」の解説
1887年、ウェスタン・リザーブ大学のエドワード・モーリーとともに、当時光の媒質として仮想されていたエーテルを検出するため、公転運動する地球とエーテルの相対運動による光波の干渉を検出する実験を繰り返した(マイケルソン・モーリーの実験)。ところが、もしもエーテルが光の媒質として存在するのなら当然生じるはずの干渉現象が見出されなかった。マイケルソンはその結果に驚き、翌年もさらに精度を上げて実験を繰り返したが、やはり干渉は起きなかった。この実験結果の影響は大きく、干渉が起きなかったことを説明するためにヘンドリック・ローレンツがローレンツ収縮の方程式を考案したほどである。 このことはあらゆる方向に運動する物体から観測する光速度は常に一定であるという「光速度不変の原理」の発見につながり、のちにアルベルト・アインシュタインの特殊相対性理論の根拠となった。そのため、極めて意義の大きい失敗と言える。なお、アインシュタインが特殊相対性理論を構築する際にマイケルソン・モーリーの実験のことを知っていたかどうかという歴史的議論もあった(特殊相対性理論では、エーテルは「不要」とされている)。
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