干渉と計算方法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/09 01:57 UTC 版)
タイヤおよびホイールを太くする、またオフセットの変更を伴う場合、タイヤ・ホイールの内側・外側の端の位置が移動する。その結果、 内側:サスペンションや車体との干渉 外側:車体からのはみ出し といった問題が起きる場合もある。リム幅およびタイヤ幅、オフセットを中心に、以下計算方法の一例。 変更前・・・「ホイール=15×6.0 J +45/タイヤ=195/55 R15」 変更後・・・「ホイール=17×7.0 J +37/タイヤ=205/40 R17」 このサイズ変更にて、タイヤ195/55 R15 85V の断面幅が201 mm、標準リム幅が6.0 inch である事(ミシュラン Pilot Preceda PP2 のカタログデータ)から、タイヤ幅の変化は無く 201÷2=100.5 mm100.5+45=145.5 mm、内側100.5-45=55.5 mm、外側 となる。つまり基準となる位置は、ホイール取り付け面から見て、内側は145.5 mm の距離、外側は55.5 mm の距離となる。 同じくカタログデータから、タイヤ205/40 ZR17 84W XL の断面幅が212 mm であり、標準リム幅が7.5 inch である事から、用いるホイールのリム幅が0.5 inch 狭くなる分を考慮し、タイヤ幅を5 mm 減の207 mm と修正。 207÷2=103.5 mm103.5+37=140.5 mm、内側103.5-37=66.5 mm、外側 よって最初の基準位置に対し、内側は5 mm 外へ、外側も11 mm 外へ出る。車体内側の干渉はなし。(URL参照) http://kura2.photozou.jp/bin/photo/179053069/org.v1370161993.bin ここでの注意点は二つ。一つ目は選ぶタイヤごとにカタログデータを見ること。サイズ表記が同じでも、銘柄が違えば寸法データは多少違う場合がある。 二つ目はホイールだけを見て計算した場合とは、計算結果が異なる点である。ホイールだけを見ると、広がったリム幅に対してインセットの変化が少なく、ホイール内側フランジ部はより内へと移動、外側フランジ部はより外へと移動する。今回のケースは、内側干渉の心配があるように誤解しやすいパターン。しかし、この場合ホイールよりタイヤが太いため、図のように実は内側干渉の心配はむしろ低減している。 (以下のようなホイールだけの計算では、「内側クリアランスが4.7 mm 減る」といった誤解をしやすい。) 変更前。リム幅が6.0 inch(1.0 inchは25.4 mm)、フランジ形状がJ(フランジ部の幅13 mm)より、 (6×25.4)+(2×13)=178.4 mm178.4÷2=89.2 mm89.2+45=134.2 mm、内側89.2-45=44.2 mm、外側 変更後。リム幅が7.0 inch、フランジ形状がJ より、 (7×25.4)+(2×13)=203.8 mm203.8÷2=101.9 mm101.9+37=138.9 mm、内側101.9-37=64.9 mm、外側
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