常用ポンドの定義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 13:52 UTC 版)
「ポンド (質量)」の記事における「常用ポンドの定義」の解説
常用ポンドは1303年にロンドンの商人によって導入された。 ローマからイングランドにグレーンやポンドが伝えられた。ポンドとグレーンの換算には様々なものがあったが、おおむね5000グレーン程度であり、13世紀のヘンリー3世の時代には1ポンド = 5400グレーン = 12オンスとされていた。しかし、後に1ポンド = 16オンスとされるようになり、エリザベス1世の時代、1584年に法律で1ポンド = 7000グレーン = 16オンスと定められた。このポンドを常用ポンド (avoirdupois pound) と言い、他のポンドと区別する必要があるときには "lb av" という記号で表す。この関係はエリサベス1世の時代から今日まで変わっていない。後にポンドの方を質量の基本単位とし、ポンドの定義を「大英帝国標準ポンド原器の質量」と定めた。 イギリス系とアメリカ系の間にわずかの差があったが、1958年にオーストラリア、カナダ、ニュージーランド、南アフリカ共和国、イギリス、アメリカ合衆国の6カ国による国際協定によって共通の値である 1ポンド = 正確に0.453 592 37 キログラムに統一した。この数値は1ポンド = 7000グレーンであることを考慮し、数値が「7」で割り切れるように定義したものである。したがって、1グレーンは、正確に 64.798 91 ミリグラムとなった。国際協定による共通値はアメリカでは1959年7月1日から、イギリスでは1963年に法律を改正して適用された。これが「国際ポンド」と呼ばれているものである。
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