巌倉発電所
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/17 17:08 UTC 版)
巌倉水電最初の水力発電所は巌倉発電所(岩倉発電所)という。所在地は阿山郡新居村大字西山(現・伊賀市西山)。会社設立前年の1904年(明治37年)2月に、田中善助の個人経営事業の発電所として運転を開始した。出力は当初50キロワットで、1913年(大正2年)12月以降は150キロワットである。 現在「岩倉大橋」がかかる場所の近くに堰堤を築き、木津川(伊賀川、発電所付近は「岩倉峡」と称す)より毎秒1.14立方メートルを取水。川の右岸に沿った約2.2キロメートルの水路で13.0メートルの有効落差を得て発電した。水車・発電機ともに芝浦製作所製であったが、大正期の更新により水車はフォイト(ドイツ)製、発電機はシーメンス(同)製となった。発生電力の周波数は60ヘルツである。 巌倉水電から合同電気、東邦電力、中部配電を経て1951年(昭和26年)以降は中部電力に帰属した。この間、1937年(昭和12年)3月に巌倉発電所から「新居発電所」へと改称している。1953年(昭和28年)に洪水で水没し、2年後1955年(昭和30年)2月1日に廃止となった。
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