山王神社被爆の楠の木
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二本の大楠は、片足鳥居で有名な山王神社の境内にある。ここの1本足鳥居も片方の柱を原爆で吹きとばされたまま、五十数年間無言で立ちつくしている。 大楠は幹回り8メートル、6メートルと大きく、樹齢は五百年以上という。原爆で幹も枝も裂け、黒焦げとなり、枯れたかに見えたが、2〜3年後、奇跡的に芽吹いた時には、町の人たちは楠に抱きついて生きていることをよろこび合った。 今でも北側の幹は樹肌がむき出しになって炭化しており、幹は白蟻に食害されて樹勢が弱くなっている。”地域の大楠を守る会”の人たちは、募金活動をして、大楠の治療をしたり、被爆楠の苗木の配布をしたりしている。 大楠の木下に立つと、木の葉のざわめきとこどもたちの遊び声の中に、この地域を、何十年ものあいだあたたかく見守ってくれてきた大楠のやさしさが不思議と聞こえてくるような気がする。 |
列車=JR浦上駅から徒歩8分。 |
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