居住可能なスーパーアース
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/02 06:57 UTC 版)
「ハビタブルゾーン」の記事における「居住可能なスーパーアース」の解説
2007年に発見されたグリーゼ581cは、ハビタブルゾーン内を公転する初めて発見されたスーパーアースであった。この発見は科学界で大きな関心を集めたが、後にグリーゼ581cは金星に似た極端な環境になっていることが後に判明した。同じグリーゼ581系内で、より居住性が高いと考えられている別の惑星としてグリーゼ581dが同年に発見されているが、2014年にその存在を疑問視する研究結果も報告されている。2010年にハビタブルゾーン内に発見された、また別の惑星グリーゼ581gはcとdよりも居住性が高いと考えられたが、こちらも存在は疑問視されている。 2011年8月に発見されたHD 85512 bは当初、ハビタブルゾーン内にあると推測されたが、2013年にKopparapuらによって提案されたハビタブルゾーンの新たな基準に基づくと、HD 85512 bはハビタブルゾーンよりも内側を公転していることになる。 2011年12月にケプラー宇宙望遠鏡によって発見された惑星ケプラー22bは、初めて太陽に似た恒星の周囲で発見された、主星の手前を通過する太陽系外惑星であった。大きさは地球の約2倍で、海洋惑星である可能性が示されている。2011年に発見され、その翌年にその存在が発表されたグリーゼ667Ccは、主星グリーゼ667Cのハビタブルゾーン内を公転するスーパーアースである。 2012年9月に、地球から約49光年離れた赤色矮星のグリーゼ163のハビタブルゾーン内を公転しているグリーゼ163cが発見された。グリーゼ163cは少なくとも地球の6.9倍の質量を持ち、大きさは地球の1.8–2.4倍と推定されている。主星から地球よりも約40%多い放射線を受けているので、表面温度は約60 ℃とされている。2012年11月に暫定的に発見された惑星候補HD 40307 gは、主星HD 40307のハビタブルゾーン内を公転している。2012年12月には、約12光年離れている太陽に似た恒星くじら座τ星のハビタブルゾーン内を公転するくじら座τ星eとくじら座τ星fと呼ばれる2つの惑星が発見された。質量は地球よりも大きいが、現在までに知られているハビタブルゾーン内を公転する惑星の中では最も質量が小さい惑星の一つである。しかし、外側を公転しているくじら座τ星fはHD 85512 bと同様に2013年にKopparapuらによって提案されたハビタブルゾーンの基準に基づくと、ハビタブルゾーン内には存在していないことになる。
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