小保方博士論文の疑義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/09 08:59 UTC 版)
小保方晴子の博士論文において、研究背景におけるウェブサイトからの文章盗用・剽窃、参考文献リストにおけるコピーアンドペースト等、多数の疑義が発覚した。特にマウスの骨髄細胞を肝細胞に分化させた実験の結果として掲載されていた画像が、バイオ系企業コスモ・バイオのプライマリーセル事業部(かつてのプライマリーセル)のウェブサイトの「肝細胞培養キット」のサンプル画像に酷似していることが発覚。コスモ・バイオの担当者は、画像は自社で2007年6月に撮影したもので、小保方に提供したことはないと証言した。一方、論文提出は2011年2月であり、小保方が同サイトから画像をコピーした疑いが持たれ、研究の根幹部分に疑義が生じた。 この件に対し早稲田大学は調査委員会を設置し、2014年7月17日に報告を行った。文章に関する著作権侵害では疑問が残ったものの、画像流用した論文は下書き段階のものと認定され、実験の真偽についてはTE誌に掲載された2011年論文と同じ内容でもあるため問題なしとなった。ただし、「#多能性の検証についての疑義」でも説明したように、科学的な内容についても疑義が寄せられており、2011年論文の画像の訂正についも、訂正ではなくデータ改ざんが疑われる論文撤回レベルだと問題視されている。 調査内容やその後の経過に関する詳細は、「早稲田大学博士論文不正問題」を参照のこと。
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