対称ジェットや環が存在する可能性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 02:58 UTC 版)
「キロン (小惑星)」の記事における「対称ジェットや環が存在する可能性」の解説
1993年と1994年に「塵と水が噴出する対称ジェットらしきもの」が観測されている。 2011年11月29日、キロンによる恒星食をNASAの赤外線望遠鏡設備(ITF)とラス・クンブレス(Las Cumbres)天文台グローバル望遠鏡を用いて観測したところ、キロン中心から約300km離れた両端にそれぞれ3kmと7kmの幅を持つ物質の存在が判明した。この物質は先に観測されていた「対称ジェットらしきもの」に似ているが、ガスと塵によって構成された環の可能性も考えられている。対称ジェットと仮定した場合、太陽系の外側に位置するキロンが巨大惑星の重力作用で太陽系中心に近づいて行き、凍結していた物質がガスや塵のジェットになって噴き出している可能性がある。また、環だと仮定した場合、宇宙空間を漂っていた天体の破片がキロンの重力によって集まったか、あるいはキロン形成材料の残りが、環を形成した可能性がある。環なのかジェットなのか結論を出すには今後再度、恒星食観測を行う必要がある。 小惑星に環らしきものが見つかったのはカリクロに次いで2例目となる。
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