寓話での描写
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/09 10:00 UTC 版)
『フィシオロゴス』では、『マタイによる福音書』『シラ書』などのキリスト教の書物を引用し、肉食と草食の両方という矛盾した食性を持つミルメコレオと同様、人間も2つの心を持つと安らぎが得られないため、物事に二股をかけてはならないと戒めており、神と悪魔の両方に使える二心の持ち主の運命を象徴的に示したものともされた。 アリとライオンの混血というイメージはヨーロッパに広く普及し、動物寓意譚などでも多く語られた。中世の寓話では二重人格の人間のたとえとされ、滅ぶべき存在と見なされた。 また、ライオンの口が肉を食べても、アリの腹がそれを消化できないため栄養がとれず、飢えるためにさらに凶暴に肉をむさぼるとの解釈により、欲望に動かされて身を滅ぼす悪魔の象徴ともみなされ、学者たちにより、信徒たちへの説教の題材にも用いられた。
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