密陀絵とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 文化 > 美術 > > 密陀絵の意味・解説 

みつだ‐え〔‐ヱ〕【密×陀絵】


密陀絵

読み方:ミツダエ(mitsudae)

乾燥剤として密陀僧使用した一種油絵


みつだえ 【密陀絵】

酸化鉛密陀僧といい(ペルシア語ミュールダーセンの音写)、これを用いた油絵一種で、法隆寺玉虫厨子の絵などがそれ。江戸初期まで使用

密陀絵

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/19 00:19 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動

密陀絵(みつだえ)は、日本の油彩絵画技法の一つ。あるいは漆器や陶磁器の上絵装飾技法の一種。また、その技法で製作されたや装飾のこと。

概要

江戸時代には、漆器の上絵装飾技法として油絵、あぶらゑと呼び、駿府が名産地として知られた。顔料を練る乾性油(主に荏油)に、乾燥促進剤として鉛の酸化物密陀僧を加えて用いたのでこう呼ばれた。明治時代初期には、『工芸志料』の中で、法隆寺や正倉院などに伝世する7〜8世紀の漆器・木器に施された油彩絵画や油彩装飾を密陀絵と呼び、これ以降、主に古美術や仏教美術の世界で、古代の油彩装飾絵画やその技法を密陀絵というようになった。これらは奈良時代に隋・唐時代の中国大陸から伝来した技術によって平安時代初期頃までに制作されたものである。白色、淡色など色漆だけでは出し難い色彩表現や、強い光沢など、多彩な装飾表現が可能である。伝世品の場合、実際に密陀僧を用いているかどうかに拘わらず、乾性油を絵の具に用いた絵画を密陀絵と呼ぶことがある。7世紀に書かれた晋書で「油画」と表記されている油彩装飾技法は奈良時代の密陀絵と同じものと思われる。

油画(ゆうが)

顔料を乾性油で練った古代の油彩技法の一種。法隆寺の玉虫厨子扉板絵、橘夫人厨子などに残る。

油色(ゆうしょく)

と顔料を混ぜて描き、その上に乾性油を塗り光沢を出す。正倉院宝物などに残る。

関連項目

参考文献

  • 関根秀樹「7世紀以前の文献にみるアジアの油彩絵画技法と材料について」『桑沢デザイン研究所 研究レポート2008』
  • 大村西崖「正倉院志」 31項  田島志一   1910年     

「密陀絵」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



密陀絵と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「密陀絵」の関連用語

密陀絵のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



密陀絵のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
中経出版中経出版
Copyright (C) 2025 Chukei Publishing Company. All Rights Reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの密陀絵 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS