密陽唐氏とは? わかりやすく解説

密陽唐氏

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/16 03:24 UTC 版)

密陽唐氏
朝鮮
領地 密陽市
家祖 唐誠

密陽唐氏(ミリャンダンし、朝鮮語: 밀양당씨)は、朝鮮氏族の一つ。本貫慶尚南道密陽市である。2015年の調査では、1,014人である[1]

始祖

『密陽唐氏世譜』によると、始祖の唐誠は、徽宗時代の丞相唐恪から数え6代目にあたり、中国明州の出身である[2]元朝末期に戦乱を避けて、高麗に帰化して征東行省掾史を務めた。その後、中郎将や司平巡衛府評事判典農寺事などを歴任した。1392年には、開国原従功臣となり、録券と賞田15結を下賜され、礼部刑部工部の典書、嘉善大夫を務めた。1398年の工曹典書在職中には奴婢訴訟について、奴婢弁正都監を批判し、職を追われた。しかし、すぐに復帰し検校判漢城府事に任命され、文書応奉司提調を兼ねた。1401年には、太宗に、実務に携わりたいと希望し、開城府副留後に任命され、嘉靖大夫、1409年に恭安府尹などを歴任した。誠実な性格で、律文・事大文書によく通じ、刑政と外交に多大な貢献をした。太宗時代に、密陽を賜籍され本貫とした[2]

歴史

唐誠は礼部尚書朴廷秀の孫娘を妻に迎え、2男1女を儲けた。長男唐夢賢は資憲大夫・中枢院使、次男唐夢良は嘉善大夫同知中枢府事を務めた。

院使公唐夢賢の孫唐有徴が通政大夫に霊光郡守を務めた。唐有徴の息子3人もまた優秀な人物であった。長男唐彦佑は上護軍、次男唐彦弼は武科に及第し、慶源都護府使を務めた。また、三男唐彦良も武科に及第し、守門将となり、文禄・慶長の役で功をなし、宣武原従功臣となった。

同枢公唐夢良の長男唐孝元は世宗時代に忠佐衛副司果、唐孝元の息子唐勣は通訓大夫、朔寧郡守を務めた。子孫の唐允文は中宗時代に生員試を経て、文科に合格、成均館司成と奉常寺正、司僕寺正などを務めた。

その他にも、原従功臣唐得興と唐継興や、大護軍の唐胤興、司宰監僉正の唐好健、訓錬院副正の唐健、学者の唐厚民、訓錬院判官の唐国などが輩出された。

集姓村

科挙及第者

密陽唐氏は、李氏朝鮮時代に科挙及第者6人を輩出した[4]

  • 唐允文: 字は成章。始祖唐誠の玄孫で、父は朔寧郡守唐勣。1525年に生員試と進士試に2位で合格し、1539年己亥別試と丙科に文科に合格し、寺正を務めた[5]
  • 唐孝達: 字は善養。1447年丁卯式年試で生員試に合格し、忠佐衛副司果を務めた。
  • 唐孝明: 字は百原。1447年丁卯式年試に1位で生員試に合格して奉事を務めた。
  • 唐義男(1601年生): 字は善慶。1636年丙子別試丙科で武科に及第して羽林衛を務めた。父唐得興は、禦侮将軍、前万戸を務めた。

脚注

  1. ^ KOSIS”. kosis.kr. 2022年11月18日閲覧。
  2. ^ a b “당성(唐誠)”. 韓国民族文化大百科事典. オリジナルの2020年8月10日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20200810055450/http://encykorea.aks.ac.kr/Contents/Index?contents_id=E0013903 
  3. ^ 당씨(唐氏) 본관(本貫) 밀양(密陽)입니다.”. www.findroot.co.kr. 2022年7月26日閲覧。
  4. ^ 密陽唐氏 - 韓国学中央研究院
  5. ^ 『국조문과방목(国朝文科榜目)』(규장각한국학연구원[奎 106])

関連項目


密陽唐氏

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/05 00:29 UTC 版)

唐 (姓)」の記事における「密陽唐氏」の解説

本貫は密陽唐氏のみである。始祖唐誠13371413)は中国宋朝徽宗時の丞相唐恪の6世孫で元国末期に兵乱避けて高麗帰化して朝鮮開国後開国原従功臣となった

※この「密陽唐氏」の解説は、「唐 (姓)」の解説の一部です。
「密陽唐氏」を含む「唐 (姓)」の記事については、「唐 (姓)」の概要を参照ください。

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