家紋としての役割
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/22 10:24 UTC 版)
北海道日高支庁、平取町出身のアイヌ文化伝承者・萱野茂の祖先伝承によると、かつて3人の兄弟がそれぞれの地に移住することになり、新しいアイシロシを考える必要性が出た。考えた末、海の漁生活も体験したことがあったので、シャチの背びれをかたどることになった。長男は背びれの下の線を一本に、次男は二本に、三男は三本重ねた紋にした。そして、将来、子孫達がこの紋に出会った時は、先祖が共通であることを認めて助け合うことを約束したという。 祖先伝承が一様ではない為、厳密な時代は分からないが、6代目ニベトラン(萱野茂で17代目)が沙流(サル)地方へ来て、城を構えたのが約300年前とされることから、アイシロシの家紋(一族の紋章)としての歴史は数百年あるとみられる(3人の兄弟以前よりアイシロシがあった語りとなっているため)。 このアイシロシは父から息子へ、そして孫息子へと男系のみで継承される。一方、アイヌ女性は貞操帯の形状や締め方を、母から娘へ、そして孫娘へと女系で継承していった。
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