家族の意味と教育の変化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/04 04:00 UTC 版)
アリエスは同書にて、子供に教育を施す主体の変化にも触れている。中世まで、子供は家庭から出されるか、家庭内でも労働を課せられ、見習い修行の中で一人前に成長した。それは、家族が共同体の一部という性格を強く持っていたためであり、実の親子関係を醸成するような環境ではなかった。これが近世になると、仕事・社交・私生活の分離が進み、ひとつの家屋の中で家族のみが生活をするようになる。ここでは共同体よりも家族という単位が重視され、その中で子供が占める位置が高まりを見せた。また、裕福な階層の子弟のために学校が作られるとともに、「教師」と「生徒」という区分がそのまま「大人」と「子供」の分離となった。学校は社会生活に必要な教育を施す通過点となり、学校を出れば「大人」、それまでは「子供」という区切りをつけるものになった。
※この「家族の意味と教育の変化」の解説は、「子供」の解説の一部です。
「家族の意味と教育の変化」を含む「子供」の記事については、「子供」の概要を参照ください。
- 家族の意味と教育の変化のページへのリンク