宮崎秀吉
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/23 22:29 UTC 版)
みやざき ひできち 宮崎 秀吉 | |
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生誕 |
1910年9月22日![]() |
死没 |
2019年1月23日(108歳没)![]() |
住居 |
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国籍 |
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著名な実績 | 100m走マスターズ105歳の部の前世界記録(ギネス世界記録)保持者。 *センテナリアン |
宮崎 秀吉(宮﨑 秀吉、みやざき ひできち、1910年〈明治43年〉9月22日 - 2019年〈平成31年〉1月23日[1][2])は、日本の陸上競技選手(短距離走)。2019年現在、105歳以上の部での世界記録保持者である[3][4]。
経歴・人物
静岡県周智郡熊切村(現:浜松市天竜区)で生まれる[3]。1928年に熊切小学校の教員になるも、結核で退職。完治した1933年に熊切信用組合(のちに農協)の正職員になり、組合長を経て、1975年に定年退職。在職中には民生委員、町会議員を8年間兼務した。30歳のときに結婚し、4人の娘に恵まれ、1982年に長女夫婦の住む京都に移住した。
退職後は囲碁を趣味としていたが、同世代が次々亡くなっていくことで、囲碁の相手がいなくなり、三女の勧めもあって、92歳から陸上を始めた。また、100歳で囲碁初段、101歳で二段、103歳で三段を取得している。
100歳の部で29秒83という100歳以上105歳未満の世界記録を保持し、2014年に顕著な実績を挙げたとして第9回日本スポーツグランプリを受賞[5]。なお、この記録は2015年9月19日(アメリカ時間9月20日)にドナルド・ペルマンに26秒99で更新された[6]。これは奇しくも宮崎が105歳の誕生日を迎えるわずか数日前の出来事であった。
2016年の京都マスターズ秋季記録会をもって現役を退いた。2019年1月23日、脳出血のため死去[7][8]。108歳没。
105歳から109歳の部
105歳を迎えた翌日である2015年9月23日にマスターズ陸上105歳から109歳の部に100m走と、砲丸投に挑戦した[注 1]。その結果、前者は42秒22、後者は3m25を記録し、両方とも宮崎以外の出場者がおらず、また105歳から109歳の部ではこれ以前の記録もないため、完走および完投した時点で世界記録となった[注 2]。105歳の部で42秒22を記録した際にとったウサイン・ボルトのポーズは京都のみならず日本中、世界中に広がった。このことから「ゴールデンボルト」の愛称もあった[1]。これに関しては、ボルト本人もツイッターでコメントを残している[12]。この年、アスレティック・アワード特別賞を受賞。
著書
- 103歳世界最速のおじいちゃんスプリンター 100歳で100m世界新記録!‐健康長寿の秘密と習慣(2014年4月、日本文芸社、ISBN 978-4537260762)
脚注
注釈
出典
- ^ a b “Hidekichi Miyazaki” (英語). Gerontology Wiki. 2025年1月23日閲覧。[信頼性要検証]
- ^ “宮崎秀吉さん死去、世界最高齢スプリンター”. 産経新聞 (2019年1月25日). 2025年1月23日閲覧。
- ^ a b “105歳宮崎さん「世界記録」 男子100mと砲丸投げ”. 朝日新聞 (2015年9月24日). 2016年8月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年1月23日閲覧。
- ^ Swatman, Rachel (2015年9月23日). “World's oldest competitive sprinter races his way to new world record at the age of 105” (英語). ギネス世界記録. 2025年1月23日閲覧。
- ^ “第9回日本スポーツグランプリ 受賞者(功績)”. 日本体育協会. 2021年1月31日閲覧。
- ^ “Centenarian wins USATF Athlete of the Week” (英語). USATRACK&FIELD (2015年9月24日). 2015年9月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年2月8日閲覧。
- ^ “宮崎秀吉さん死去、世界最高齢スプリンター”. 産経ニュース (2019年1月25日). 2019年12月19日閲覧。
- ^ “ボルト氏も敬意、108歳スプリンター死去 ギネス認定宮崎さん” (2019年1月24日). 2019年4月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年1月23日閲覧。
- ^ “最高齢のスプリンター(短距離競技者)”. guinnessworldrecordsnews. ギネス世界記録 (2014年1月30日). 2021年2月14日閲覧。
- ^ Zaccardi, Nick (2015年9月26日). “Hidekichi Miyazaki, 105, not the true Guinness World Record holder” (英語). NBCスポーツ. NBC Universal. 2025年1月23日閲覧。
- ^ “Oldest competitive sprinter” (英語). Guinness World Records Limited. 2022年5月14日閲覧。
- ^ “ボルトが宮崎さんにエール投稿 105歳で世界記録樹立”. 京都新聞 (2015年9月25日). 2016年9月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年1月23日閲覧。
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