宝慶記とは? わかりやすく解説

宝慶記〈道元撰/懐奘筆〉

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宝慶記

読み方:ホウキョウキ(houkyouki)

分野 仏教書

年代 鎌倉中期

作者 道元


宝慶記

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/10/16 16:04 UTC 版)

宝慶記寶慶記、ほうきょうき)は、日本曹洞宗の開祖、道元が、鎌倉時代に自身が留学し、師の天童如浄に仏法を尋ねた時の記録。1巻。

概要

道元の弟子、懐奘が道元の遷化後に師の遺稿を整理していた時に見つけ、これを書写したもの。原本は全久院愛知県豊橋市)に保存され(国指定重要文化財、全久院本)、寛延3年(1750年)に刊行された。

宝慶元年(1225年)7月2日に道元が師の天童如浄に相見してから、翌2年12月8日以後の冬まで、如浄が住持を隠退するまでの如浄の最晩年の教えをメモしたものである。

池田魯参駒澤大学名誉教授総長)は、元は手紙やメモであったものを、懐奘が1つにまとめたのではないかと推測している[1]

内容

※『道元禅師全集 原文対照現代語訳』第16巻(鏡島元隆監修、春秋社、2016年)所収の『宝慶記』(伊藤秀憲訳注)に基づく

  1. 随時参問許可に関する書状
  2. 教外別伝
  3. 二生の感果
  4. 自知即正覚
  5. 功夫弁道時の用心
  6. 首楞厳経と円覚経
  7. 三障
  8. 撥無因果
  9. 長髪・長爪
  10. 古貌讃嘆
  11. 裙袴の腰[糸條]
  12. 緩歩の法
  13. 善悪無記の三性
  14. 仏祖の大道を禅宗と称すること
  15. 参禅は身心脱落なり
  16. 業障本来空
  17. 了義経と不了義経
  18. 感応道交
  19. 仏祖の道と教家の談
  20. 文殊の結集
  21. 着韈の法
  22. 胡菰を食べるな
  23. 風の当たる処で坐禅するな
  24. 一息半趺の法
  25. 褊衫
  26. 法衣と糞掃衣
  27. 摩訶迦葉尊者の伝衣の時節
  28. 四箇の寺院
  29. 五蓋・六蓋を除く
  30. 法衣を著けない理由
  31. 仏祖の坐禅
  32. 法堂の獅子と蓮華蓋
  33. 風鈴頌
  34. 一切衆生は諸仏の子
  35. 坐禅時の調身
  36. 大小二乗を超える坐禅
  37. 坐禅中の吉瑞
  38. 坐禅は帰化穏坐
  39. 正身端坐
  40. 経行
  41. 仏跡と仏祖の活動
  42. 坐禅中の心
  43. 菩薩戒
  44. 初心後心の得道

現代語訳など

関係博士論文

参考文献

  • 『新版 禅学大辞典』(大修館書店、1985年)p.1124
  • 『宝慶記 - 道元の入宋求法ノート - 』(池田魯参、大東出版社、2004年)
  • 『宝慶記』(『道元禅師全集 原文対照現代語訳』第16巻(鏡島元隆監修、伊藤秀憲訳注、春秋社、2016年、所収)

脚注

  1. ^ 『宝慶記 - 道元の入宋求法ノート - 』(池田魯参、大東出版社、2004年)

外部リンク



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