完全長cDNA
完全長cDNA
遺伝子はアデニン(A)、グアニン(G)、シトシン(C)、チミン(T)の4つの塩基が連なったDNAからできているが、この中で遺伝子として働くのはごく一部(約5%)である。
タンパク質合成においてDNAの遺伝子として働く部分(情報)だけを写し取ったmRNAが現れ、この情報をもとにタンパク質が作られる。つまり、mRNAの情報があれば人工的にタンパク質合成ができる可能性があるが、実験上このmRNAは不安定で取り扱いにくい。そのためmRNAに逆転写酵素を加えることにより配列情報を逆転写し、相補的な一本鎖DNAを作り出した。この、人工的に作られたDNAはcDNAと呼ばれ、実験的な取り扱いが容易であるため遺伝子を調べる際に用いられるようになった。
完全長cDNAは、mRNAの全長を反映したcDNAのことで、断片的な
cDNAと異なり、全長のタンパク質を合成するための設計情報を有しているため、完全な長さのタンパク質を合成することができる。最近では、ポプラやイネの遺伝子の機能解明に利用されている。
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遺伝子
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アデニン
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グアニン
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チミン
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シトシン
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塩基
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デオキシリボ核酸
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タンパク質合成
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メッセンジャーRNA
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タンパク質
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cDNA
完全長cDNAと同じ種類の言葉
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