安全確認の不徹底
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 00:35 UTC 版)
交差点などで安全確認を怠ったり一時停止を無視したりすること、さらには信号無視なども多く見られる。自転車事故は、72.7%が交差点付近で発生し、特に信号機のない交差点での自動車との出会い頭事故、信号機のある交差点での自動車との右左折時の事故が多くを占める。2009年に起こった自転車事故のうち、自転車側に法令違反があった割合は、3分の2を占め、死亡事故に限ると4分の3近くに上る。 また、警察庁の資料によると、自転車側が第一当事者である事故は15.4%(「交通統計平成23年版」(警察庁交通局)平成24年7月発行)である。 自転車側に信号無視などの原因がある場合、自動車等との間で起こった事故であっても、裁判で自動車等の運転者の責任が不問になる例がある。2003年12月に大阪府大東市の交差点で、自転車をはねて重傷を負わせたとして業務上過失致傷に問われた二輪車の男性に対し、2006年12月、大阪高等裁判所は、罰金8万円とした枚方簡易裁判所の一審判決を破棄、逆転無罪の判決を言い渡した。判決は、自転車の男性は交差点を渡り終えた直後、右折先の道路が赤信号であったのに突然右折を始めたため、右から追い越そうとした二輪車の男性がこれを避けるのは不可能だったとして、二輪車側の注意義務を否定した。2007年1月に大阪府寝屋川市の交差点で赤信号無視の自転車をはねて、乗っていた少年に重傷を負わせたとされたトラック運転手に対し、同年10月枚方簡易裁判所は、罰金10万円の求刑をしりぞけ無罪を言い渡した。
※この「安全確認の不徹底」の解説は、「日本の自転車」の解説の一部です。
「安全確認の不徹底」を含む「日本の自転車」の記事については、「日本の自転車」の概要を参照ください。
- 安全確認の不徹底のページへのリンク