学生思想問題調査委員会とは? わかりやすく解説

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学生思想問題調査委員会

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 14:34 UTC 版)

国体」の記事における「学生思想問題調査委員会」の解説

1932年昭和7年5月文部省の学生思想問題調査委員会が文部大臣諮問答申を出す。同委員会前年文部大臣諮問機関として設けられたものであり、その委員大多数は、左傾思想マルクス主義)が国体反す危険思想であることを共通認識とし、左傾原因について我が国思想涵養不充分なりしことが、マルキシズム勢力原因一つ」と判断し具体的な対策として「我が国体・国民精神原理闡明し、国民文化発揚し、外来思想批判しマルキシズム対抗するに足る理論体系建設目的とする、有力な研究機関設くること」を提唱する。これは国民精神文化研究所創設結びつく。 学生思想問題調査委員会の中で少数派であった河合栄治郎蠟山政道は、委員会の答申とは別に自分たちの少数意見を『学生思想問題』として公刊する。同書次のように言う(大意)。 国体思想それ自体尊重し、その涵養が重要であることを認めるが、元来国体思想マルキシズム全面的に対立するものではない。 国体思想マルキシズム勢力原因は全く関係ない国体思想涵養されないことでマルキシズム勢力持ったわけでもなければ国体思想涵養されたからといってマルキシズム勢力阻止されるものでもない国家主義不充分であったことはマルキシズム勢力一因となるとともに、また国家主義充分であることは逆にマルキシズム勢力一因ともなる。国家主義マルキシズムとの関係は決して単純ではないことを注意すべきであるこのような河合蝋山意見委員会大勢対立することは明らかである。この委員会発展形といえる後の思想対策協議委員では、河合蝋山のような見解ありえないものとなり、それ以降思想全般あり方についてもそのような見解批判し否定する方向唯一絶対化する

※この「学生思想問題調査委員会」の解説は、「国体」の解説の一部です。
「学生思想問題調査委員会」を含む「国体」の記事については、「国体」の概要を参照ください。

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