子持山の地勢
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/25 06:22 UTC 版)
子持山はきわめて典型的な成層火山である。ただし北関東の火山としては規模はかなり小さく、山体の基底部は南北およそ9キロメートル、東西はおよそ7.5キロメートルである。山体の体積は6立方キロメートルと見積もられている。 山頂は「笠上(かさがみ)」と呼ばれており、一等三角点「子持山」が設置されている。標高は1296.2メートル。 この山頂部は、子持山の本来のカルデラの外縁部にあとから生まれた溶岩円頂丘である。ただし著しい浸食により原形をとどめない。カルデラは標高1000m程度の峰となって、南北におよそ3キロメートル、東西におよそ2キロメートルの楕円形をしているが、長年の浸食作用による開析が進行しており、現在の姿は「カルデラの残骸」というべきものである。 子持山の火山活動の最晩期には、山頂部が噴火によって粉砕された。その多くは土石流となって南北方向へ流れ下り、北の沼田市の川田町地区では標高800メートルから600メートルにかけて、南の渋川市の子持地区付近では標高500メートルから300メートルにかけて、扇状地をつくっている。これらの扇状地地形には、その後に浅間山や榛名山の火山活動に由来する火山噴出物が厚さ10メートルの層を形成して堆積している。
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