天文学的にみた昼
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/22 15:15 UTC 版)
地球は、地軸を軌道面と垂直な方向から約23.4度傾けて、太陽の周りを自転しながら公転している。このため、太陽は、天の赤道から約23.4度傾いた黄道上を、1年かけて一周するように見え、太陽の赤緯が変化する。これにより、ある地点での昼の長さは1年周期で変化する。夏至の頃には、北半球では昼が最も長くなり、逆に南半球では最も昼が短くなる。冬至の頃にはこの逆になる。昼と夜の長さの変化は高緯度地域になるほど大きくなり、北緯66.6度以北、南緯66.6度以南では、太陽が全く沈まず、一日中昼となる白夜と、太陽が全く昇らず、一日中夜となる極夜が生じる。北極や南極に近づくほど、白夜や極夜が続く期間は長くなり、北極と南極では、1年のうち約半分は昼が続き、残り半分は夜となる。赤道では、ほとんど昼夜の長さの変化は生じない。 日の出、日の入りの定義が、太陽の中心が地平線または水平線に重なった瞬間ではなく、太陽の上端が地平線または水平線に重なった瞬間であること、さらに地平線、水平線付近では大気の影響で太陽が実際よりも上に見えることから、春分、秋分の日でも、昼と夜は同じ長さにならず、昼が少し長くなる。 太陽が沈んだ後、または昇ってくる前に、空が明るく昼に近い状態になることがある。これを薄明という。高緯度地域では、太陽が地平線と浅い角度をもって移動するようにみえるため、低緯度地域に比べて薄明が長く続く。
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