天文学への計算機の利用
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「ウォーレス・ジョン・エッカート」の記事における「天文学への計算機の利用」の解説
1933年頃、エッカートは、コロンビア大学のラザフォード研究所にあるIBMのパンチカード式作表機を相互に接続して、単純な統計計算以上のことを行うことを提案した。エッカートはIBM社長のトーマス・J・ワトソンに、加算や減算だけでなく乗算もできる新開発の作表機IBM 601(英語版)を寄贈するよう依頼した。1937年、この施設はトーマス・J・ワトソン天文計算局(Thomas J. Watson Astronomical Computing Bureau)と名付けられた。IBMは、数字の集計、数表の作成、加算、減算、乗算、再現、検証、差分表の作成、対数表の作成、ラグランジュ補間の実行に必要な顧客サービスやハードウェア回路の改造を行った。これらは全て、天文学的応用のための微分方程式を解くために行われていた。1940年1月、エッカートはPunched Card Methods in Scientific Computation(科学計算におけるパンチカード法)を刊行した。この本は、惑星の軌道を予測する問題を、IBMのパンチカード式電気作表機を使って解決する方法について書いたもので、索引を含めてわずか136ページの薄い本である。
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