天文学上の功績
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/28 20:59 UTC 版)
「ペトルス・プランシウス」の記事における「天文学上の功績」の解説
1589年に南天の星座を含む天球儀を製作した。この天球儀には2つの雲状のもののほか、Triangulus Antarcticus(南極三角形)という名前の星座や Crux という名で十字型の星座が描かれているが、これらは実際の大・小マゼラン雲やみなみのさんかく座、みなみじゅうじ座とは描かれている位置が全く異なる。これは、1592年の地図に付された天球図においても同様である。こちらの天球図には、はと座やポロフィラックスも描かれている。 ケイセルは翌年ジャワで没するが、12の新しい星座と135の恒星のデータがハウトマンからオランダ本土のプランシウスのもとにもたらされた。プランシウスは1598年に、これらの星々を加えた新しい天球儀を製作した。また、ケイセルのもたらした情報にはみなみじゅうじ座の星々のデータが含まれていなかったため、プトレマイオスの『アルマゲスト』のデータに依拠せざるを得なかった。そのため、これらの天球儀やバイエルの『ウラノメトリア』に描かれた南十字星の位置も実際とは異なっている。 プランシウスは、1613年にさらに新しい星座8個を加えた天球儀をアムステルダムで発表した。新しく加えられた星座はきりん座、いっかくじゅう座、子蟹座、はち座、チグリス座、ヨルダン座、おんどり座、南の矢座である。このうち、きりん座といっかくじゅう座を除く6つは現在使われていない。 第10648番小惑星の固有名プランシウスは、彼にちなんで命名されたものである。
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