大規模噴火による発表
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 21:40 UTC 版)
2022年1月15日に発生したフンガ・トンガ噴火では、当初気象庁は日本への津波の影響はないとしていたものの、津波警報の発表基準の1 mを超える潮位変化が観測された。この潮位変化は、通常の津波の伝播速度から予想される到達時刻より数時間早く観測するなど、通常の津波とは異なる性質を有していたものの、防災上の観点から津波警報の仕組みを使って防災対応を呼びかけることとし、太平洋側の広い範囲に津波警報・注意報が発表された。気象庁はその後の解析で、この潮位変化は噴火に伴って発生した大気擾乱が気圧波として伝播し、その気圧波との共鳴や海底の地形との増幅などの要因により潮位変化が起こったと推測されるとした。 この事例を受けて気象庁は、同年4月に大規模噴火が発生した際の情報発信の運用改善を発表した。具体的には、当面は「遠地地震に関する情報」を活用して情報発信を行い、ラム波と呼ばれる300 m/s程度の最も速い気圧波によって想定される潮位変化の時刻を発表することとした。
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