大窪寺の鐘とお遍路さんの鈴
●よく聞ける時期 ●寄りみち |
四国霊場八十八か所めぐりは、お伊勢参り、熊野詣でなどともに、江戸時代の庶民にとって大きな楽しみだった。今も白装束に菅笠、金剛杖を持ったお遍路さんが、行く姿は四国路の風物詩だ。 阿波、土佐、伊予を経た四国遍路は、讃岐から「涅槃の道場」と呼ばれ、山ふところに抱かれた大窪寺が八十八番最後の霊場となっている。参道に点在する遍路の供養墓に手を合わせながら、険しい山道を歩きつづけ、「りーん、りーん」と鳴る鈴の音は、ようやく結願の大窪寺へたどりつく。 満願の喜びを胸に、山門の鐘を打てば、「ごーん、ごーん」と山々に心地よく響きわたる。清らかな音が、長く尾をひく長尾の町である。 |
列車・バス=JR高徳線造田駅からタクシーで40分。または高松琴平電鉄長尾駅からタクシーで30分。 |
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