大東亜共同宣言への文化協力
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/25 10:06 UTC 版)
「日本文学報国会」の記事における「大東亜共同宣言への文化協力」の解説
大東亜共同宣言が発表されると、その五大原則を主題とする作品の創作などの文化協力案を決定。小説部会では約50名の執筆希望者の中から、五大原則についての小説・戯曲の委嘱作家を選出した。 同宣言全般について大江賢次、「共存共栄」高見順、「独立親和」太宰治、「文化昂揚」豊田三郎、「経済繁栄」北町一郎、「世界進運貢献」大下宇陀児、商業劇に関口次郎、中野実、八木隆一郎、新劇に久保田万太郎、森本薫を決定した。 しかし完成したのは、太宰治「惜別」(1945年2月)、森本薫「女の一生」(同)の2作だけだった。「女の一生」は1945年4月に渋谷東横映画劇場で5日間上演され、「惜別」は終戦後の9月に出版された。ただし当時検閲による不掲載などの処置を受けていた太宰は、書簡の中で「文学報国会から大東亜五大宣言の小説化という難事業を言いつけられ」 とも述べており、受け止め方には温度差が見られる。
※この「大東亜共同宣言への文化協力」の解説は、「日本文学報国会」の解説の一部です。
「大東亜共同宣言への文化協力」を含む「日本文学報国会」の記事については、「日本文学報国会」の概要を参照ください。
- 大東亜共同宣言への文化協力のページへのリンク