変化の原理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/02 10:18 UTC 版)
ナックルボールにはマグヌス効果による揚力がほとんど働かず、フォークボールのように縦に落ちる。球が完全に無回転であれば落下するのみであるが、リリースからホームベースまでに4分の1から1回転とわずかに回転することで空気にぶつかる縫い目の位置が不規則に変化し続け、この縫い目と空気抵抗による不規則な後流の変化が球の軌道を不規則に変化させる。ナックルは左右の変化が顕著だが、縫い目の効果は上下にも作用しており、さらには縫い目の位置によって後流の大きさも変化するために減速効果も変化してボールの速度も乱れることになり、上下左右前後あらゆる方向に不規則に変化している。また、完全に無回転な球が投げられても空気と縫い目の一つが最初にぶつかることで球は緩やかに回転を始めるとされている。この原理からナックルは極僅かな回転と縫い目の向きが重要だとされる。ナックルボールの変化について福岡工業大学教授の溝田武人が流体力学の研究の一環として論文を発表している。
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